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健康福祉常任委員会

10月29日…こども病院移転

2012年10月29日

(健康福祉部関係)

(1 閉会中の継続調査事件)
 「医療確保と健康づくりについて」を議題とし、「地域医療の確保」について、健康福祉部参事兼医務課長の説明を聴取した。

(きだ 結委員)
 地域医療再生計画に基づく交付金によるこども病院の移転について、一般質問と決算特別委員会でも質問をしているが質問する。ご存じかと思うが、8月20日に我が党の山下芳生議員が参議院の行政監視委員会でこの問題を取り上げている。医師会など医療関係団体がこぞって反対しているということで、これが地域医療に資するのかという点と、7月末に中央防災会議の中間報告が出て、その中で必要に応じて医療施設等を浸水の危険性の低い場所へ立地も見直すことが提起された。一般的と言えども、今回のケースもそのような指摘を踏まえる必要があるのではないかということで、小宮山厚生労働大臣の答弁もそういうことを踏まえる必要がある、目配りだけでなく、しっかりと計画の見直しも検討することを県に伝えたい、ということであった。その後、厚生労働省と県がどのようなやりとりをしているのか、厚生労働省がどのような働きかけをしているのかを山下議員に聞くと、国としては医師会等の医療団体の了解が得られなければ、計画の変更を考えるべきだと伝えたと聞いている。その後、どのようなやりとりがあり、何か検討していることがあるのか。

健康福祉部参事兼医務課長(野原秀晃)
 こども病院の移転問題について、結論から申し上げると、現在、国からは計画の見直し等についての具体的な要請は来ていない。委員ご指摘のとおり、参議院の委員会でそのような見直しへの意見、それに対する厚生労働大臣の答弁があったことは我々も聞いている。中央防災会議での結果が、まだ詳細なものではなかったということで、病院局において、もう一度きちんとしたデータ分析をするということで現在進められている状況である。その結果を踏まえて、医師会に説明を行っていく状況で今現在進んでいるので、今のところ計画を見直す段階にはないと判断している。

(きだ 結委員)
 私が聞いたところでは、このような問題も指摘されていることから考えるべきだと伝えたと聞いているが、何もそのような働きかけはないのか。

健康福祉部参事兼医務課長(野原秀晃)
 具体的には現在まだない。計画を見直すべきということは、国の方から来ていない。ただ、もう少し医師会に対してきちんと説明をしていくようにという話は厚労省との間ではしているが、計画を見直すべきとの要請は来ていない。

(きだ 結委員)
 医師会へもう少しきちんと説明をすべきということだが、あれからも何度か医師会へ説明に行ったり、やりとりをしているのか。

健康福祉部参事兼医務課長(野原秀晃)
 この点については、病院局が具体的に動くことになっているので、申し訳ないが、医務課では医師会とは直接何も行っていない状況である。

(きだ 結委員)
 国の交付金がおりる事業なので、そのような見直しが来ているのであれば、受け止めてしなければならない。もう一点、決算特別委員会でも取り上げた中で、ポーアイの中央市民病院の隣接地へ移転することでキャリーオーバーの対応が図られるとの説明があった。病院局から聞いたところでは、中央市民病院とこども病院の医師の間でどのような連携ができるのかという話し合いがこれまでに4回行われている中で、5月28日に循環器系疾患については中央市民病院では大人への対応で手が一杯で、小児への対応は難しいと中央市民病院から答えられている。それと前後して、今まで先天性心疾患のキャリーオーバー患者への対応がこども病院で課題となっていることから、神戸大学病院に加えて中央市民病院にも新たなチャンネルとして加わってもらいたいとお願いしているが、そこで断られている感じになっている。2003年7月19日に神戸市で第39回日本小児循環器学会が開催され、成育医療を考える市民公開シンポジウムの中で、こども病院の循環器科の看護師がキャリーオーバー児の現状について、先天精神疾患の患者に限ってではあるが、アンケートをとって発表をしている。この時に、当時の県医療課長も出席しており、「病院局では、病院構造改革推進方策の中で、より良質な医療の提供の一つとして成育医療の充実を挙げ、少子化が急速に進む中、将来を担う世代の健全な育成を図る体制の確立が求められる一方、専門分化する医療環境において、妊娠から出産、小児、思春期という総合的な医療、成育医療が求められていることから、これらを提供する機能を整備するという基本方向に向けて県として検討を始めている」ということを9年前に表明されている。9年前にも既にキャリーオーバーのことが問題になっていたし、この時にも全国心臓病の子どもを守る会の方も成育医療について言及されている。先ほど申し上げたこども病院と中央市民病院のやりとりの中で、キャリーオーバー対策が難しいと言われているが、そこに行く動機としてはこれが大きかった訳である。今の時点で本当に保障があるのか、非常に気になる。

健康福祉部長(太田稔明)
 総論であるので、私から答弁する。中央市民病院と県立こども病院のスタッフが事務レベルで、今どうするかという話し合いが持たれていることは承知している。その中で、キャリーオーバーの問題については当然課題であろうが、キャリーオーバーの問題については2つある。成育医療全体を考える中で、例えば塚口病院をどうするのか、将来像をどうするのか、といった県の命題として成育医療を掲げていることは当然である。その中で、こども病院や他の病院で生じるキャリーオーバー患者をどこで診るかについては、今回の連携の中で非常に重大な議題であることは認識をしているが、各論である循環器系について断ったなどという内容については、吟味する必要がある。2つの病院を含めた県内の幾つかの病院、これまでこども病院もそれなりに対応していたし、将来、塚口・尼崎病院がこども病院から生じるキャリーオーバー患者のうち東の方を診る体制を考えていかなければならない。その各論についての話と、こども病院を含めたキャリーオーバー全体の話がどうなっているかについては、私どもが責任を持って病院局に確認をする。ただ、委員がおっしゃる中央市民病院が断ったという各論の部分については、事実であるかないかは別にして、どのような背景でどういった発言であったのかも含めて確認させていただきたい。

(きだ 結委員)
 先ほど紹介したこども病院の循環器科の看護師によるアンケートでは、当時の18歳以上の患者222名を対象に、結論として、「循環器疾患に限らず、成人となっても経過観察を必要とする疾患は多様であり、小児病院として今後の経過を診る必要があることも少なくはないようだ。多数の患者が、幼少時期から通院している病院で引き続き経過観察・検査・治療を希望されていることも分かった」と書かれてある。もちろん大人になったのでこども病院には行きにくいし、他の先生に診てもらえればなと思っている方の受け皿もあればよいが、小さい頃から自分の体をよく知ってもらっている先生とのつながりは大きく、大人になったからといって、必ずしも他の病院に行きたいと思っているよりも、同じ先生にずっと診てもらいたいということが分かった。さらに、「現時点でこども病院という枠の中だけでは、成人となられた患者さん方を受け入れる設備も環境も、スタッフもいない。一方、内科やいわゆる大人のための病院では、小児科からのキャリーオーバー患者の問題はごく片隅の問題で、疾患の特殊性も手伝って内科の医療関係者の関心も薄くなっており、この問題解決は困難だ」と9年前にこども病院の看護師が言っている。今、塚口病院や全県でのキャリーオーバーの問題についての発言があったが、患者さんから見て、大人になってどういう医療にかかりたいかという点では、こども病院の患者であればこども病院の先生になるのではないかと思う。最後に、全国心臓病の子どもを守る会兵庫県支部の方がそのシンポジウムの中で、「1970年代に創設されて以来ずっと、いずれこの子たちは大人になるのだから、子供だけでなく、成長して、赤ちゃんを産むサイクルがちゃんとできるように成育医療センターとして拡充してくださいと当初からお願いしていた」と言っている。中央市民病院と連携できればもちろんよいし、こども病院に加えてチャンネルになればいいと思うが、一方で患者の中には成育医療センターとして拡充してほしいという気持ちもある。今通院されている患者の意見は一度も聞かずに進めてきたのだから、もう一度、患者の意見を聞くということを検討できないだろうか。

健康福祉部長(太田稔明)
 今のご発言には若干、誤解がある。心臓病の子どもを守る会の名前も存じ上げており、成育医療について何回も話をさせていただいた。単純に申し上げると、小さいときに心臓の病気を抱えた方が医療技術がよくなって長生きされるようになった中で、こども病院というのは、ある年齢で限るのか、スペースの問題、一人の医者がずっと診ることがいいのか、こども病院としての使命としては何か、同じ病院で治療を続けることがいいのか、それとも大人になった時点で別の病院に行くのがいいのか、住まいの近くの病院に行くのがいいのか、ということも含めていろいろとケースがあることは十分承知している。その中で、こども病院のキャリーオーバーについての先生方の考えもいろいろあるし、どのように対応するかも含めて、今、病院局の中で話をし、我々もその話に加わっていきたいと思う。ただ、今、委員ご指摘のように、我々が県立こども病院と中央市民病院の議論の中に成育医療とキャリーオーバーの点で、彼らに少し任せていた点は申し訳なく思っているので、今の進捗具合を聞き、その中でコミットするものはコミットしたい。

(きだ 結委員)
 今、通院している患者さんにとってのメリットを最大限に考えられたい。


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