決算委員会で質問5 県立こども病院など
2014年11月19日
10月17日には決算特別委員会・病院局審査があり、今回の決算委員会では最後となる5回目の質問をしました。県立こども病院と柏原の新病院についてです。
ここでは主に、こども病院をめぐるやりとりをご紹介します。
現在、丹波市にある県立柏原病院と柏原赤十字病院の機能を統合し、新病院にする計画がすすめられています。
住民代表も入った懇話会で、いま4か所の移転候補地が示されており、次回の懇話会で建て替え候補地を決める予定です。その建て替え候補地を盛り込んだ基本計画についてパブリックコメントがおこなわれる模様です。
一方、患者や住民の意思を聞くことなくすすめられてきたのが、県立こども病院の移転建て替え、特に移転先の場所についてです。
こども病院の場合、住民や患者向けに移転候補地を明らかにし、意見を吸い上げることはしていません。厚労省には、ポートアイランドに移転予定であると明示して地域医療再生計画を申請していたにもかかわらず、パブリックコメント募集時の基本計画には移転場所を伏せていました。
私は、「同じ病院局の事業とは思えないほど対応に落差がある」と指摘し、移転場所が海に囲まれた人工島で防災上問題があること、移転ありきで候補地を最後まで県民の前に開示せずすすめてきたことに、強く抗議しました。
さらに、「こども病院連絡会」の皆さんがことし春におこなった、患者さんを中心にしたアンケートの結果を紹介しました。
それによると、通院中の方106人、かつて受診したことのある人53人の回答計159人のうち、84%の134人が「説明はうけていない」と回答しています。また80%の人が「ポートアイランド移転に不安を感じる」と回答しています。
病院局は、患者・家族に対する説明会を病院内で2回しかおこなっていないんですね。しかも案内は病院内に掲示しただけ。そのため、説明会には48人にしか参加されていません。
私自身、先月、病院近くに立ってアンケートをしました。驚いたことに、いまだに移転について「知らなかった」「初めて聞いた」「まったく説明をうけていない」という声をたくさん聞きました。
「姫路から孫を受診に連れてきているが、遠くなって心配」などの声もありました。
私は、「柏原では地域の声や要望を聞くことが大切だと言っている。こども病院でも患者さんに説明し、不安の声を聞くことが第一ではないのか。いまからでも、患者アンケートをして、意見を反映させるべきではないのか」と要求しました。
これにたいし県当局は、「(移転については)広報に努めて周知を図り、引き続き広くご意見をお伺いしていく」と通り一遍の答弁で、「アンケートは必要ない」と開き直りました。その一方で、「(こども病院連絡会の)アンケートの調査を無駄にしないよう努める」と答えました。
こども病院は現在、移転先のポートアイランドで新築工事が行われており、来年開院予定です。
私は、「病院に現に通っている人たちが、現時点でも病院が移転するという重大問題を知らない、知らないまま事が進んでいるというのは本当に異常なことだ」と告発し、再度、患者の不安を聞き、意見を反映させるよう訴えました。