国保について思うこと
2019年03月26日
今回の統一地方選で、国民健康保険料の大幅連続値上げを許すのか、それとも大幅引き下げを実現するのかが大きな争点に浮上しています。
安倍政権は昨年4月に国民健康保険の財政運営の主体を市町村から都道府県に移行させました。これによって政府は、国民健康保険料上昇を抑えるために市町村が行っている一般会計からの繰り入れや減免制度をやめさせ、都道府県に作らせた「標準保険料率」に合わせて保険料を引き上げていくことを市町村に押しつけています。そのため国保料の連続大幅値上げが危惧されています。日本共産党の試算では、給与年収400万円・4人世帯で平均4・9万円の値上げになります。
国保については、薬剤師時代に忘れられない出来事がありました。
ひどい腰痛のため当時私が勤めていた診療所で受診された40代の男性が、70代くらいのお母さんに抱えられるようにして自費の処方箋を持って薬局に来られました。後から知ったのですが、この方は高い国保料が払えず保険証がない状態でした。痛みを我慢していたのですが、激痛に耐えかねてやっと受診したということでした。
ほどなく男性は亡くなりました。受診した時はがんの末期だったそうです。
私は強いショックを受けました。国保料が払えないくらい高いということ、そして医療を受けられず命を落とす方が身近におられたこと。この方は国保に殺されたと思いました。そして、どうしても政治を変えなくてはいけないと強く思いました。
この体験が議員という道にすすむ動機の1つになりました。
民医連の調査では、経済的な理由で受診が手遅れになり死亡に至ったケースが昨年、全国で77件ありました。そのうちの3件が東灘区の方だそうです。
ただでさえ高すぎる国保料の値上げなど絶対に許されません。
共産党が提案しているように、公費を1兆円投入して他の医療保険にはない均等割・平等割をなくせばサラリーマン並みに引き下げられます。
力を合わせて必ず大幅引き下げを実現しましょう。