1票の行方
2012年12月28日
日本未来の党が「生活の党」に名前が変わり、代表の嘉田由紀子滋賀県知事が離党して小沢氏系の森裕子参院議員が新代表になったそうです。
1カ月前に「卒原発」を掲げて華々しく結党し、メディアに持ち上げられてきた未来の党でしたが、あっという間に終焉を迎えました。
嘉田さんは財界の圧力の前に5月に大飯原発再稼働を容認し、結党後も「原発再稼働はありうる」と発言していたので「卒原発」といっても大分怪しかったのですが、それはさておいて。
問題は、未来の党に投票した方々のことです。
結党直後、「やっと脱原発で投票できる政党が生まれた」と喜ぶ女性の声が新聞に出ていました。(共産党が視野に入っていないという点では、私たちにとっては残念な声ですが)
〝脱原発の旗手〟といった感じでメディアが報道した影響ですが、同じように期待した有権者は多くいました。比例代表で342万人が投票しました。
しかしその期待は、いとも簡単に裏切られました。「1票を返せ」という声が出ているそうです。
原発ゼロなどの願いを託した多くの方々の気持ちを考えると、とても、とても悲しく思います。
この党の人たちは、そういうことを考えないんでしょうか。主導権争いばかりで。
共産党は選挙中、「1年後、半年後に、存在しているかわからないような政党、どの党にいるかわからないよう候補者に1票を託せるでしょうか」「日本共産党は戦前から国民のために頑張りぬいた党、ブレない党です。託された1票が行方不明になることは絶対にありません」と訴えました。
半年どころか選挙後10日余りでなくなったわけですが、未来の党に期待を寄せた方々の脱原発などの願いと無念の思いを受け継いで、私たちは頑張らなくてはと改めて決意しています。