本会議で議案に対する発言
2012年10月10日
昨日、本会議で議案に対する討論に立ちました。
今回提案された19件の議案の内8件について、同意できず反対する立場から発言をしました。
一部紹介します。
一つは、消費税の増税を前提として、地方にわたる消費税の配分を大きくすることを条例で定めることについてです。消費税増税をしたら、消費が冷え込み、かえって全体の税収は下がり財政危機の切り札にはなりえないこと、そして消費税の根本的欠陥を指摘し、無駄の一掃と所得に応じた累進課税を徹底して税収を確保することで、社会保障を再生・充実させることができることを述べました。
「まず第100号議案、兵庫県税条例等の一部を改正する条例の件です。
これは、社会保障と税の一体改革関連法で消費税を2014年には8%、2015年には10%へと引き上げられると同時に、地方消費税の税率を上げることを条例として定めるものです。
知事は、消費税は「地方財源の安定財源」として必要と言いますが、消費税が増税されれば、消費が冷え込み、その結果税収減となるのは、消費税が5%に引き上げられて16年、国と地方合わせた税収が減り続けていることからも明らかです。また、増税による新たな税収を、無駄な大型公共事業へ使うことが附則に付け加えられており、財政危機打開のためという理由も成り立ちません
所得が低い人ほど負担が重くなる逆進性は、消費税の根本的欠陥のひとつです。民主党政権も消費税の逆進性を否定できず、当初の政府案では「低所得者に配慮した再分配に関する総合的な施策を導入する」としていました。これが民自公3党の談合によって検討課題にされ、また当初の政府案には「税体系全体の再分配機能を回復」させるとして、わずか5%ながらも所得税と相続税の最高税率を引き上げる条項を盛り込んでいましたが、これらもすべて削除されました。
また、消費税のもうひとつの根本的欠陥である、販売価格に消費税分を転嫁できずに身銭を切らされることによって生じる中小企業の「損税」は少しも緩和されません。
消費税増税は暮らしと経済、財政を破壊し貧困と格差を拡大します。逆進性と「損税」の矛盾を激化させる消費税増税は中止すべきです。
国民の所得を増やす経済改革とともに、むだの一掃と大企業・富裕層への適正な課税、累進課税の強化を段階的にすすめれば、消費税に頼らなくても財政危機を抑えながら社会保障の再生・充実を図ることができます。
消費税増税を前提にした本条例改定案には同意できません。」
もう一つは、高すぎる国保料をさらに上昇させることにつながる議案に対して、同意できないと述べました。薬剤師として医療現場で働く中、この高すぎる国保料がどれだけ患者を医療から閉め出したか。力が入ります。
「次に第102号議案、国民健康保険調整交付金の交付に関する条例の一部を改正する条例の件です。
これは、財政支出の削減を目的とした国保の広域化の促進をねらった国保法の改定によるもので、扶養控除の廃止による税収の増加分を財源に県が調整交付金として交付する率を2%増やし、その分定率国庫負担をこれまでの34%から32%へと2ポイント引き下げるものです。
1984年に国庫負担の大幅削減が行われ、その後も国庫負担が減らされ続けた結果、保険料が払おうにも払えないほど高くなっており、保険料を滞納している世帯が県下で2割にのぼっています。こうした状況のもとで、さらに定率国庫負担を減らせば、市町の国保財政に更なる影響をもたらします。いま必要なことは、定率国庫負担を増やし、高い保険料を軽減することです。
県はこれまで、調整交付金は国保料の収納率を高める取り組みなどを行った市町に多く配分される仕組みがつくられています。今回、都道府県調整交付金の割合が高くなることから、ますます収納対策の強化が予測されます。もちろん収納率を高めるために努力することは必要ですが、“そもそも負担が重すぎて払えない”という先ほどの根本問題を放置したまま、保険証の取り上げや差し押さえなど滞納者を締めつけるだけでは、収納率が抜本的に改善するはずはありません。生活困窮者を医療から排除し、苦難に追い打ちをかけるだけです。ますます弱者切り捨てにつながることが懸念されることから、この件については反対いたします。」
1984年に国庫負担の大幅削減が行われ、その後も国庫負担が減らされ続けた結果、保険料が払おうにも払えないほど高くなっており、保険料を滞納している世帯が県下で2割にのぼっています。こうした状況のもとで、さらに定率国庫負担を減らせば、市町の国保財政に更なる影響をもたらします。いま必要なことは、定率国庫負担を増やし、高い保険料を軽減することです。
県はこれまで、調整交付金は国保料の収納率を高める取り組みなどを行った市町に多く配分される仕組みがつくられています。今回、都道府県調整交付金の割合が高くなることから、ますます収納対策の強化が予測されます。もちろん収納率を高めるために努力することは必要ですが、“そもそも負担が重すぎて払えない”という先ほどの根本問題を放置したまま、保険証の取り上げや差し押さえなど滞納者を締めつけるだけでは、収納率が抜本的に改善するはずはありません。生活困窮者を医療から排除し、苦難に追い打ちをかけるだけです。ますます弱者切り捨てにつながることが懸念されることから、この件については反対いたします。」
本会議が終わった後、慣例で井戸知事が控室に来ました。
「議案を議決いただきまして、ありがとうございます。8件反対されましたけど(笑)」
いつも、ここから何か一言あります。
「消費税は、・・・・・(考)。あれは、仕方がないですね」
“批判されても仕方がない”という意味なのか、“共産党から同意されないのは、仕方がない”という意味なのか、全然違うのか。真意はわかりませんが、そんな一言でした。
で見れます(2分ごろから登壇します。実は、途中大事なところで言い間違ってしまいましたが(;一_一))
文書は、アップできればブログ横のコーナーに載せます。