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中学校給食 姫路を視察

2012年03月02日

   先日、「中学校給食を実現する東灘区の会」で姫路市教育委員会を訪れ、同市の中学校給食の状況について説明を受けて、試食もしました。

試食しているところ。(向こう側右から)松本市議、西市議、私です。

 姫路市の中学校給食は、献立は市の栄養士が作りますが調理・配送などを民間業者に委託して弁当形式(「ランチボックス」ということが多い)で学校に届けられる「デリバリー弁当箱方式」というもので、それと家庭弁当のどちらかを選ぶ「選択制」を組み合わせたものです。

 比較的新しく中学校給食を導入した都市部の自治体では、この「選択制+デリバリー弁当箱方式」を実施しているところが一定数あります。
 これも完全給食の一種ですが、あまり評判がよくありません。そこで、実際どんなものか調べに行こうとなりました。

 担当の課長さんが親切に応対して下さいました。  
 パワーポイントを使った説明では、少数の生徒がデリバリー弁当給食を配膳する10分間、家庭弁当の生徒が待ち、さらに一緒に机を並べて食事する場面がありました。
 これでは給食を選んでいる生徒が肩身の狭い思いをするのでは、と心配になりました。

 デリバリー給食は、この「弁当箱方式」と、学校まで大きな寸胴などで運ばれ、それを取り分けて配膳する「食缶方式」があります。
 課長さんから、▽衛生管理基準でデリバリー給食は60度以上か10度以下にしなくていけないので姫路のような弁当箱方式では「冷たいおかず」になり、▽アレルギー対応食ができないこと、▽選択制のデリバリー弁当は経費が安く早期実施できると始まったが給食を利用する生徒はわずか19・5%、▽そういうもとで今後のあり方を再検討する――などの説明がありました。

 実は姫路の市会議員さんからこんな話を聞いていました。
 デリバリー弁当給食は子どもがおいしいと思わないことに加え、お母さんたちは子どもの面倒を見ていないとか手を抜いていると思われたくないので必死に家庭弁当をつくり、給食利用者がどんどん減るらしいです。

 「選択制+デリバリー弁当箱方式」の給食では、そういうふうになりやすいんですね。視察を通じて弊害が多い方式だと痛感しました。
 やっぱり、全員で食べる、ちゃんとした給食でなくてはなりません。当たり前のことですが。

 神戸も世論の力で給食実施の流れが大きくなっていますが、気を許すと姫路タイプになる危険性が強い。頑張らなくてはいけません。
 姫路も改善が必要です。 

 課長さんが利用率を上げるための苦労話もされ、「給食はやっぱり、(自校で調理する)自校方式が理想ですね」とおっしゃっていたのが印象的でした。


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