文教常任委員会
2013年10月28日
(2 閉会中の継続調査事件)
「生きる力を育む教育の推進について」を議題とし、「義務教育の推進」について、義務教育課長の説明を聴取した。
(きだ 結委員)
兵庫の体験教育である「わくわくオーケストラ教室」について、生のオーケストラを聞ける機会はないので、いい取り組みだとは思うが、遠方から来るときの学校の負担が大きいという話も聞いている。例えば、県教育委員会は鑑賞費と先生の引率旅費を負担し、市町教育委員会が生徒の交通費を負担するということで、一定補助されているとは聞いているが、それでも一日がかりとなるとかなりの負担がある。まず、遠方の地域への補助はどういうメニューでどのぐらいの割合でされているのか。
義務教育課長(横山一郎)
遠方の補助については、地域を決めてバス代の3分の1を補助している。
(きだ 結委員)
市町教育委員会に聞いていただいたらいいが、補助を増やすとか芸術文化センターでの鑑賞が主眼にないのであれば、もう少し中間地で何ヵ所かできれば負担感もなく学校も取り組みができるのではないかと思うので、検討していただければと思う。
義務教育課長(横山一郎)
芸術文化センターは施設自体が優れており、また、本物のオーケストラ演奏を楽しむということにも意義がある。毎年、鑑賞に行った生徒や先生のアンケートでは、演奏とともに、KOBELCOホールという大きなホールで聞くことで、子供たちにはすごく満足感があるという回答もある。これだけのために、遠いところからわざわざというだけでなく、例えば人と自然の博物館や県立美術館と併せて訪問いただくような工夫もお願いしている。今後のあり方につては、引き続き子供たちや先生のアンケート結果なども参考にしながら毎年度検討していきたい。
(きだ 結委員)
トライやる・ウィークの行き先について、一つには校区内が原則だったと思う。ほとんどが中学校区内となっている地域もあれば、例えば、神戸市や阪神間では6~8割ぐらいが校区外に行っている状況がある。学校現場からは、受け入れ先を探すのに苦労していると聞いている。10年以上取り組まれているが、徐々にそういう傾向になってきたのかなと思う。受け入れ先の店が閉まってしまったとか、余裕がないというところもあると思うが、校区外で探すことなど、事業の継続が難しくなってきているのではないか。
義務教育課長(横山一郎)
トライやる・ウィークについては、心の教育緊急会議で、一つとして子供たちを教えることから、育てることへの教育観の転換、もう一つは地域の子供は地域で育てるという提言をいただき始まった。実際、兵庫県は都市部から郡部と広いので、校区外が22年度で40%、23年度が40.4%、24年度が41.5%という実態で、校区内でできているのが6割あり、状況は特には変わっていない。新規の受け入れ場所は、22年度は12.5%、23年度が13.2%、24年度が12.8%で、全県的に見ると大体13%前後となっている。委員ご指摘のことも聞くが、受け入れ先の状況は、各中学校区の校区推進委員会が主体となり、そこを支える市町の推進委員会などの支援も得て、そう大きく変化はしていないと分析している。
(きだ 結委員)
以前からあったかもしれないが、何校かで自校が体験先だといったところがあった。美化活動としてであり、行くところがなかったのか理由が分からない。学校の中にいる訳ではなく、そこを拠点として地域に出るということはあるかもしれないが、これではどうなのかということである。一つの提案だが、5日間が難しいということであれば、例えば、日数を減らして、地域で受け入れ先を探すとか、柔軟な対応も必要かなと思う。また、受け入れ先については、きっちり確認しないといけないと思う。全て確認したという訳ではないが、自衛隊とマルチ商法の流通センターが受け入れ先になっていることだ。マルチ商法は自分の財産をなくしたり、知人に商品を買ってくれ、会員になってくれと、人間関係も潰れるという問題もある。流通センターを見てということもあるとは思うが、そういう先が本当にいいのかと考えるがどうか。
義務教育課長(横山一郎)
トライやる・ウィークの実施要項の中で、受け入れ先については、基本的に校区推進委員会で適切に選定すると決めている。特に、この職種をということは決めていないし、例えば、今ご指摘の自衛隊に子供たちが行くということについても、特に、私としては問題ないと思う。マルチ商法の流通センターであるが、校区推進委員会の中で選定されており、また、このようなところはいけないという基準も示していない。校区推進委員会の中で、子供たちの希望をかなえるための受け入れ先を開拓するという活動の中で選定されたのではないか。
(きだ 結委員)
自衛隊も問題ない言われたが、実際、その内容については把握されているのか。
義務教育課長(横山一郎)
自衛隊の中で、体操など一緒に体を動かすこともあると思うし、例えば、東日本大震災などの支援の様子や野外衛生活動として、止血や担架を作ったり、人工呼吸を習う等をしていると聞いている。
(きだ 結委員)
もちろん、災害救助の役割についてはいいことだと思うが、明石で聞いたのは、機材展示を見るということで、地対空誘導弾の展示を、デモンストレーションを含めたメニューとして見ていると聞いている。仮想敵国を作って戦闘訓練をしているところでもあり、中学校が取り組む教育現場としてふさわしいのか疑問に思うし、保護者からも声が上がっているので検討いただきたい。
義務教育課長(横山一郎)
ご指摘の点については、今年度の活動ということで聞いているので、今年度の終わりには各学校からの活動報告が上がってくる。そういったものも見ながら、義務教育課として検討していく。
-
週1~2回、子育て支援を中心に政治・社会問題の諸情報を提供いたします。
上記QRコードを読み取っていただくかkidayui@ezweb.ne.jpに空メールを送っていただければ登録され、配信されます。
なお、選挙期間中は選挙運動用電子メールとして発行いたします。