建設常任委員会
2019年12月11日
○(企業庁関係)
○(1 付託議案審査)
第 96号議案 令和元年度兵庫県水道用水供給事業会計補正予算(第1号)
第 97号議案 令和元年度兵庫県工業用水道事業会計補正予算(第1号)
第 98号議案 令和元年度兵庫県地域整備事業会計補正予算(第1号)
第 99号議案 令和元年度兵庫県企業資産運用事業会計補正予算(第1号)
第100号議案 令和元年度兵庫県地域創生整備事業会計補正予算(第1号)
以上5件を一括議題とし、企業庁総務課長の説明を聴取した後、質疑並びに意見の開陳を行った。
○(きだ 結委員)
日本共産党の意見を表明する。第96号から第100号議案について、人事委員会勧告に基づき、行革による給与抑制措置の影響を除いた職員給与が、民間従業員給与より359円、0.09パーセント下回る公民格差を解消するため、給料表の水準を平均0.1パーセント引き上げ、勤勉手当を0.05月引き上げるとの説明であった。一般職員の手当や給料表の水準の引き上げについては、消費税が10パーセントに引き上げられて職員の暮らしも大変な中、個人消費を高めるためにも当然であり、この点については賛成する。
しかし、第96号議案については、特別職である公営企業管理者の期末手当引き上げも含まれており、賛同することができない。特別職の給与はまだ高いというのが県民の声であり、県民の理解を得られないことから、その点について反対する。
○(審査結果)
以上で質疑並びに意見の開陳を終局し、直ちに表決の結果、第96号議案については賛成多数で、第97号議案ないし第100号議案の4件については賛成全員で、いずれも原案のとおり可決すべきものと決した。
○(県土整備部関係)
○(1 付託議案審査)
第 94号議案 令和元年度兵庫県一般会計補正予算(第2号)中
第1表 歳出関係部分
第101号議案 令和元年度兵庫県流域下水道事業会計補正予算(第2号)
第104号議案 使用料及び手数料徴収条例の一部を改正する条例
第109号議案 フェニックス事業用地A-1ブロックの処分
第110号議案 フェニックス事業用地A-2ブロックの処分
第111号議案 主要地方道豊岡竹野線(仮称)城崎大橋橋梁下部(P2・P4橋脚)
工事請負契約の変更
第112号議案 都市計画道路園田西武庫線(御園工区)道路改良工事(その1)請負
契約の締結
第113号議案 主要地方道加古川小野線東播磨道北工区下村第3高架橋上部工事
請負契約の締結
第114号議案 県営宝塚御所ノ前住宅第2期建築工事請負契約の締結
第115号議案 公共施設等運営権の設定
第117号議案 公の施設の指定管理者の指定(兵庫県立舞子公園)
第118号議案 公の施設の指定管理者の指定(兵庫県立舞子公園移情閣)
第119号議案 公の施設の指定管理者の指定(兵庫県立西猪名公園)
第120号議案 公の施設の指定管理者の指定(兵庫県立播磨中央公園)
第121号議案 公の施設の指定管理者の指定(兵庫県立赤穂海浜公園)
以上15件を一括議題とし、県土整備部総務課長の説明を聴取した後、質疑並びに意見の開陳を行った。
○(きだ 結委員)
第104号議案についてである。今回、建築士法の一部改正により、二級建築士試験、木造建築士試験の受験資格が見直されることに伴い、免許手数料や試験手数料が引き上げられるとのことである。
建築士試験の受験要件として現行法では2年以上の実務経験を要するが、受験機会の拡大のため、試験合格後に免許登録されるまでに備えるべき要件に改正するこの法律には賛成である。
その上で、手数料は国で定めるものであるが、実務経験審査の厳格化により、実務経験審査に係る事務量が増加することに伴い、5,000円以上も上がるとのことで、この点をもう少し詳しく教えてほしい。
○建築指導課長(柴田和弘)
従来よりも、技術者の建築に関わる内容が幅広くなっており、それに合わせて実務経験も幅広く認めていくことになった。そうなると、本当に建築士としての資格を有する実務経験かどうか、その中味を詳細に審査しなければならないので、その分、手数料が上乗せされている。
○(きだ 結委員)
続いて日本共産党の意見表明をする。
第112号議案についてである。園田西武庫線は、三菱電機敷地内を含めて尼崎市内を東西に走る道路であるが、総事業費約198億円かけて整備するもので、今後進める東園田側では、用地問題などで住民合意がまだ得られていないなどの問題も抱えている。三菱電機敷地の用地買収や物件移動の補償費などで約124億円にも上り、総事業費の約6割が三菱電機関連に充てられるなど、これまで事業そのものに反対している。
第113号議案についてである。東播磨道は破綻した第五次総合開発計画に位置付けられた高規格道路である。結局、東京一極集中はますます加速するばかりの現状になっている。渋滞対策の点でも、東播磨道の南工区は平成26年に供用開始されたが、南北交通量は7,500台増加し、南北から加古川バイパスに車を呼び込んだことにより、東西交通渋滞は以前にも増して悪化した。
また、高規格整備道路は、地元建設者の仕事興しにも効果は限定的である。高架区間に橋梁上部工事が伴うが、県内で施工できる業者は1社しかなく、今回の受注業者も本社は東京に置いているとのことである。今求められているのは、地元業者も受注できる生活道路老朽化対策と考えており、政策の抜本的な転換が必要との立場から、賛同できない。
第114号議案についてである。現在、管理戸数310戸である宝塚小林鉄筋の集約化に伴い、宝塚御所ノ前住宅の管理戸数は100戸から85戸に減る。今回の2期工事は35戸であるが、そのうち20戸は集約される小林住宅からの入居が既に決まっている。建替自体には反対しないが、物価上昇に加え、消費税や社会保障費の負担増、また実質賃金が下がり、低廉な家賃で住宅を供給する県営住宅の期待がますます高まるもとで、管理戸数の削減は認められないとの立場から賛同できない。
第115号議案についてである。但馬空港の運営権者を引き続き但馬空港ターミナル株式会社に決定するものであるが、10月に見た但馬空港における公共施設等運営権の設定という文章の中で、今回、但馬空港ターミナル株式会社を指名選定した理由として、但馬空港は利用者が少なく、財政支援がなければ運営ができない、民間事業者への事前ヒアリングでも但馬空港の運営については応募が難しいと意向が示されていた。
前回、平成26年度にも意見表明したが、毎年度多額の赤字補填をしている但馬空港を運営権方式にしても採算性を上げることはできず、また効率化として人員削減も可能となるなど、空港の安全性を危うくする。着陸料などの利用料金も条例上の料金設定がなくなることを指摘して反対している。5年前の県補助金、空港運営収入は3.5億円を県から拠出していたが、来年度の計画を見ると、空港運営収入は5.1億円に増え、加えて飛行機を更新した際の社債発行に係る利子分補填として、600万円が県から拠出される見込みとのことである。私たちは但馬空港について、根本的なあり方を再検討すべきと考えているので、本議案についても賛同できない。
第117号議案、第119号議案、第120号議案及び第121号議案についてである。いずれも公の施設の指定管理者の指定であるが、利用料金制を導入しており反対である。地方自治法第96条には、議会の議決事項として使用料の徴収に関する事項があり、公の施設の使用料については、それぞれの施設管理条例によって議会での議決が必要とされている。
しかし、利用料金制度は議会で議決した使用料に対して、施設管理者が0.5ないし1.5を乗じた額の範囲内で知事の承認さえあれば議会の議決を経なくても利用料金を設定することができる。議会の議決事項である使用料徴収に関する事項について、議会の議決を必要としないとなると、議会のチェック機能を果たすことができない。また、審査のために、指定管理者指定申請書を見せてもらったが、事業計画に対する経費の見込みや収支計画書は全て黒塗りになっており、そもそも審査することができない。県民の負託に応えることができない点において、この議案についても賛同できない。
○(審査結果)
以上で質疑並びに意見の開陳を終局し、直ちに表決の結果、第112号議案ないし第115号議案、第117号議案、第119号議案ないし第121号議案の8件については賛成多数で、第94号議案中関係部分、第101号議案、第104号議案、第109号議案ないし第111号議案、第118号議案の7件については賛成全員で、いずれも原案のとおり可決すべきものと決した。
なお、委員長報告については文書で行うことに決した。
○(2 陳 情 審 査)
第4号 安心して利用できる道路にするため都市計画道路園田西武庫線の道路計画の見直しを求める件
を議題とし、審査の参考とするため、道路街路課街路担当参事より意見並びに現状報告を聴取した後、審査を行った。
○(きだ 結委員)
今まで7回の説明会、直近では10月24日に行ったとのことであるが、それでも代表者を含め1,408名の方の賛同の署名が集まる陳情が出てくるのは、とても認められない点があることであり、まずこの陳情の重さはしっかり受け止めるべきではないかと思う。
私ども日本共産党は、園田西武庫線の事業そのものに反対している。東西の交通量が非常に増え、閑静な住宅街の環境に影響を及ぼすことで、これまでいろんな意見を上げていたが、なかなか取り入れられずに無視して進められる気持ちがあって今日の陳情になったと思う。
順次聞きたい。自動車が通行できるように路肩を付けるとのことであるが、ラインを引くだけなので、通行が危ない方には側道や藻川の法面のスロープを通っていただくのは今までどおりと思うが、やはり1メートルのラインだけでは非常に危ないので、もう一度検討してもらいたい。
また、道路の勾配を5パーセントから6パーセントにし、それ以上は上げてもあまり変わらないとのことであるが、自転車が通れないように上げて、安全を考えて今までどおり迂回することをもう一度検討してもらいたい。
○道路街路課街路担当参事(荒谷一平)
1メートルの幅では危ないとのご意見であるが、基準にある最低限度の幅として計画している。自転車が通れないようにしてほしいとのことであるが、基本的に自転車の通行規制は警察の所管となっている。まずそれを前提とし、警察からは、通行規制してもやはり人は通ることから規制の担保がとれないと聞いている。その中で最低限必要な、安全かつ円滑に通行できる1メートル幅を採用している。
○(きだ 結委員)
ラインを引いてしまったら通る方もおられる。そこで事故が起きれば警察にとっても大きな課題になると思うので、安全上、自転車の路肩を付けないことを、もう一度この陳情も踏まえて検討してほしい。
次に、南北の疎水の道を今までどおり通れる設計にしてほしいと書いているが、勾配をきつくしても疎水の道が通れない構造になるとの説明であった。疎水の道は非常に景観に優れていて、地域住民の方には癒やしの場所と聞いている。ここが良くて長く住んでいる方や引っ越して来られる方がいると聞いているので、それを最大限生かせるように、勾配を上げて疎水にかからないようにすることをもう一度検討してほしい。
○道路街路課街路担当参事(荒谷一平)
今回の工事で疎水の道の南北横断ができなくなるが、横断地点から約50メートル東に行くと、信号のある交差点があるので多少遠回りになるが、ご利用願いたい。
勾配をもっと急にすると、全体の幅員が変更できないので、横断が非常に危険になることをご理解いただきたい。
○(きだ 結委員)
園田西武庫線そのものが生活環境を悪くする。疎水の道を残さないことは本来喜んで応じられず、用地買収もまだ了解していない住民の方もおられると聞いているので、その中で影響を最小限にとどめるすり合わせくらいはしてもらえないかと思う。用地買収が進み、疎水の道を残すような検討ができないのかもう一度聞きたい。
○道路街路課街路担当参事(荒谷一平)
疎水の道は横断できなくなるようにするが全体を潰すことはない。なお、用地交渉の状況は、全体の約6割程度が賛同している。
○(きだ 結委員)
何度も説明会を行っているとのことであるが、1,408名の陳情が出された以上、住民の納得と合意なしに工事を進めず、影響を最小限にしてほしいとの陳情であるので、あらためて住民の方の意見を聞く機会をぜひ設けてほしいと思う。
○道路街路課街路担当参事(荒谷一平)
今まで説明会を繰り返しているが、決して門戸を閉ざすようなことは考えておらず、これからも工事が続くので説明にご理解が得られるよう努力していきたい。
○(きだ 結委員)
今回は地域限定の内容とのことで請願にはならなかったが、各会派の皆さんからもご意見があれば寄せていただきたいと思う。
以上の結果、第4号については、当局において住民に対して更に丁寧な説明するよう要望した。
-
週1~2回、子育て支援を中心に政治・社会問題の諸情報を提供いたします。
上記QRコードを読み取っていただくかkidayui@ezweb.ne.jpに空メールを送っていただければ登録され、配信されます。
なお、選挙期間中は選挙運動用電子メールとして発行いたします。