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新「オール与党」② 神戸志民党

2015年03月28日

 2回目は、神戸市議会に議席を持つ神戸志民党です。

 実は、2月発行の私のリーフレットの中で市政「オール与党」の一員だと指摘したことに対し、同党の樫野孝人代表がブログで言い訳をしていました。

 それは、「昨年の予算案に賛成したことを指して、そのように言っているのだと思いますが、見当違いも甚だしいです。私たちは是是非非で議案に対して取り組む政党です。与党とか野党とかで括られたくはありません」「予算はあくまでもお金を使う計画案。計画時点で全部ダメな事はそんなにありません。大事なのは、その成果がどれだけ上がったか」という言い分です。
 これを題材に、実態を見てみたいと思います。

◆市長議案272件中271件に賛成

 まず、志民党が賛成したのは2014年度市予算案だけではありません。2015年度市予算案も24日に賛成しました。樫野氏が大事だという「成果」が示される決算議案も全部賛成し、志民党が発足した昨年2月以降現在まで、市長提案の議案全272件のうち、実に271件に賛成しています。(市会HP内のこちらに記録があります) 「是々非々」どころか、まさに何でも賛成です。
 議員提案議案は、ほとんどが自公民と同じ態度を取っています。

 関連して、市民からの請願や陳情には自公民と完全に同一歩調を取り、自校調理方式での中学校給食、認可保育所増設など切実な要求の実現を求めた請願・陳情を不採択にしてきました。(これらも市会HPの中にあります)。
 なかでも中学卒業までの医療費無料化は、曲がりなりにも市長選での樫野氏の公約であり、いっせい地方選政策にも掲げています。ところがこれを求める請願は、文教こども委員会で2度に渡って自公民とともに審議未了・廃案に追い込みました。公約とは正反対の態度を取ったのでした。

 2つ目に、神戸市の予算案に賛成したのはどういう意味を持つかです。
 そもそも予算案は行政の方針を全面的に示した最も基本的な議案です。それを是とするか非とするか、賛成か反対かで与党と野党に分かれるというのが政治の常識です。

 樫野氏は賛成した理由として、「予算は計画であり、計画時点で全部ダメなことはそんなにない」と述べています。つまり、神戸市の予算案は全体としては良い計画だとみなしています。
 一方、野党である共産党は、2014年度市予算案も2015年度市予算案も、医療産業都市推進、国際コンテナ戦略港湾推進(大水深バース建設)、三宮大開発の具体化・促進など大型開発と企業誘致優先の路線であり、根本から間違っているとして反対しました。
 実は、医療産業都市や国際コンテナ戦略港湾などは志民党の政策でもあります(同党の「目指すべき都市像」参照)。予算案に賛成するのもうなづけます。

 予算・決算をはじめ市長提案全議案272件中271件に自公民維とともに賛成し、神戸市の基本路線と共通する政策を持ち、市の計画・方針を肯定的に評価する政党が市政与党でないというのは、無理がありますね。

◆県・市政と対決する日本共産党

 最後に、「共産党は何でも反対」という議論について。
 日本共産党は知事・市長提案の議案にたいし、県議会でも神戸市議会でも6割以上賛成しています。「何でも反対」は当たりません。
 また、県・市議団とも毎年予算組み替え案を議会に提出し、中学卒業までの医療費無料化をはじめ住民の福祉・暮らしを充実させる施策を提案し、財源も明確にして実現可能であることを示すなど、責任ある建設的な提案をしています。
 議会で論戦するとともに住民と運動して、中学校給食をはじめさまざまな施策を実現しています。

 新旧「オール与党」の議会のもとで、自民党主導の県政、市政と対決し、流れを変えられるのは日本共産党だけであることが鮮明だと思います。


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