文教常任委員会

2014年05月16日

（１　閉会中の継続調査事件）
　「「生きる力」を育む教育の推進について」を議題とし、「人権教育の推進」について、人権教育課長の説明を聴取した。

（きだ　結委員）
　性の多様性が広まり、テレビ等では、ともすれば、おもしろおかしく描かれがちであるが、性的マイノリティーの方たちが、差別や偏見なしに理解されるよう人権教育をしていかねばならない。人権に関する県民意識調査の中で、性的マイノリティーが上がっていないのは、項目としてなかったのか、それとも課題として上がらなかったのかお伺いしたい。

人権教育課長（古角美之）
　「特に関心のある人権問題」の中で、選択肢には入っていたが、５つを選択するので、相対的に関心度が低い結果となった。学校においては、性同一性障害を含む性的マイノリティーの問題について、教員研修等で参考資料を情報提供し、また、学校に対して県内の当該生徒の対応事例について指導・助言している。平成22年度に、国から、性同一性障害のある方に対する配慮に関する通知があり、当課から全公立学校に周知徹底した。

（きだ　結委員）
　小学校では保健や総合学習の時間等で指導していると思われるが、位置づけや指導方法についてお伺いする。

人権教育課長（古角美之）
　小学生用から高校生用までの改訂版の人権教育資料には、性的マイノリティーについて、まず教員が一定の共通理解をするための内容を盛り込んでいる。発達段階に応じて、互いの違いを認め合う意識を、道徳、学級活動、総合的な学習の時間等の中で、学校の実態に応じて課題として取り扱っている。義務教育９年間で、全ての人権課題について認識できるように取り組みを進めることを学校に指導している。

（きだ　結委員）
　昨年９月に、兵庫県人権教育及び啓発に関する総合指針の対象に性的マイノリティーを加えることについて陳情があり、国の動向を見て対応するという回答であったと思うが、要望に対する県の検討状況を伺いたい。

人権教育課長（古角美之）
　健康福祉部人権推進課が所管している。人権教育及び人権啓発の推進に関する法律に基づく人権教育及び人権啓発に関する基本的な計画の中に、性的マイノリティーも位置づけられているので、所管部局として具体的な取り組みを進めている。