文教常任委員会
2014年02月28日
(1 付託議案審査)
(1)平成25年度関係
第115号議案 平成25年度兵庫県一般会計補正予算(第4号)中 第1表 歳出関係部分
第120号議案 平成25年度兵庫県勤労者総合福祉施設整備事業特別会計補正予算(第1号)中 関係部分
第127号議案 平成25年度兵庫県基金管理特別会計補正予算(第1号)中 関係部分
第141号議案 ひょうご教育創造プランの改定
第142号議案 和解及び損害賠償額の決定
第147号議案 兵庫県立香住高等学校実習船建造工事請負契約の締結
以上6件を一括議題とし、財務課長、大学課長、教育課長、教育企画課長、社会教育課長及び高校教育課長の説明を聴取した後、質疑並びに意見の開陳を行った。
(きだ 結委員)
平成25年度関係の議案のうち、第115号議案と第141号議案については賛同しかね、その意見と主な理由を述べる。第115議案については、国家公務員の給与削減に併せて、県職員の給与を昨年7月から3月までの9ヵ月間削減した実績減などによるものが含まれている。教職員では、主幹教諭で期間中に18万9,000円、役職加算のない教職員で4万5,000円削減するものである。そもそも、この問題は野田内閣当時に国家公務員給与の平均7.8%の削減が行われたことに併せて、地方公務員の給与削減について検討され、安倍自公政権が地方交付税削減を含む地方財政計画を閣議決定して、地方に押しつけたものである。人事院勧告を無視した上に、地方交付税を削ることによって、地方公務員の給与削減まで押しつける地方自治への乱暴な介入だと思う。また、地方公務員の給与カットを容認した兵庫県の実績は全国や県下の自治体、さらには民間企業の給与にも悪影響を与えるものである。以上の点から昨年6月議会で、この議案が提案さてれたときと同じく本議案に反対する。
第141号議案、ひょうご教育創造プランの改定についてであるが、日本共産党は、そもそもひょうご教育創造プランを策定することそのものに反対している。それは、教育とは人間の内面に深く関わる営みであり、これが絶対というものはなく、子供自身が教師との日々のふれあいや教材の中から自らの生き方を探り選びとっていくものであり、特定の価値観を押しつけたり誘導すべきではないと考えるからである。教科書採択など、政治が教育内容に介入すべきものでもない。教育行政が行うべきは、教育条件の整備である。現在、日本の教育予算の水準は、OECD諸国の中でも最低であり、兵庫県でも教育予算を抜本的に増やして、学校事務費の増額や少人数学級の実現、高過ぎる学費の解消こそが早急に求められている。したがって教育内容やその方法を行政が決めて、教育の自主性を侵す兵庫県教育基本計画・ひょうご教育創造プランの改定には反対である。
(2)平成26年度関係
第22号議案 法令の規定により条例に委任された基準等に関する条例等の一部を改正する条例中 関係部分
第24号議案 使用料及び手数料徴収条例等の一部を改正する条例中 関係部分
第31号議案 兵庫県職員定数条例等の一部を改正する条例中 関係部分
第32号議案 特別職に属する常勤の職員の給与及び旅費に関する条例及び教育長の給与等に関する条例の
一部を改正する条例中 関係部分
第37号議案 兵庫県学校教職員定数条例の一部を改正する条例
第38号議案 兵庫県いじめ対策審議会条例
を議題とし、社会教育課長、財務課長、総務課長、学事課長及び高校教育課長の説明を聴取した後、質疑並びに意見の開陳を行った。
(きだ 結委員)
第24号議案については、消費税及び地方消費税の税率の改定に伴い施設の使用料及び利用料を引き上げるものである。消費税法第60条第6項では、一般会計で扱う公共料金分について、施設は消費税を納入しなくてもいいことになっているが、今回の値上げの理由は何か。
財務課長(小畑由起夫)
もともとの理由の詳細は把握していないが、県が管理している施設については、消費税率5%導入時にも改定しており、今回、8%に改定される際にも、前回と同様の考え方で引き上げるという全県統一的な取り扱いになっていると承知している。
(きだ 結委員)
恐らく、事務用品や水光熱費などの増額に伴う理由だと思うが、結局、増税による経費の増大を、県民に押しつけ、払わせるということになる。利用者には値上げになる訳であり、利用者に負担を押しつけるというやり方には同意できない。
兵庫県立高等学校の授業料の一部改正については、昨日の本会議でも質問で取り上げられていたが、授業料不徴収に所得制限を導入し、クラスの中で、授業料を払う生徒と払わない生徒に分けるということである。先生や保護者も心配されているが、払わない生徒は、肩身の狭い思いをするのではないかと言われている。子供たちに分断を持ち込むということで認められない。
第37号議案については、現行の定数4万1,164人、改正後の定数は4万1,023人となり、法定教職員数と県単独教職員数は決まっていると思うが、今回の改正ではどうなっているのか。県単独の削減の内容は、どのようなものか。学校数の変動についても、小中学校で統廃合があるようだが、どこなのか。
学事課長(高野滋也)
第37号議案について、教職員定数141人の減少の内訳については、法定教職員数の減少が128人、県単独教職員定数が13人である。県単独教職員定数13人の内訳は、大半が県立高等学校と特別支援学校の校務員であり、そのうち2名だけが県が特別に措置している中学校の教職員定数で、生徒数の減少に伴う自然減である。学校の統廃合については、小学校で廃止11校、新設6校で差し引き5校の減少であり、神戸市が新設1校、尼崎で廃止2校で新設1校、佐用町で廃止4校で新設2校、宍粟市で廃止2校で新設2校、淡路で廃止3校で新設1校である。中学校では、市川町で廃止1校である。
(きだ 結委員)
行革によって、県単独教職員定数である県立高等学校及び特別支援学校の校務員が13人削減されるが、この方たちの後に入って来る方々の雇用形態がどのようになるのかという問題もある。また、統廃合については、地域の活力が低下することが懸念される。佐用町の小学校の廃止については、大きな反対があり、もう少しきっちりと住民の意見を聞いてほしいという声を押して進めていると聞いているため、行革に基づく県単独教職員定数の削減ということもあり賛同できない。
第38号のいじめ対策審議会条例では、事前に特別委員のメンバーについてお聞きしたが、この中に、広い意味で当事者、過去にいじめで我が子を亡くされた方などを入れた方がいいのではないかと思うがどうか。
高校教育課長(中野憲二)
審議会委員については、調査ということではなくて、幅広い各界各層からご意見をお伺いするということで、具体的には、専門家等としており、生徒指導や教育学に識見を有する方、精神科医、臨床医師などを想定している。今後の人選については、国のいじめ基本方針で、組織については第3者性や中立性、公平性を確保することが必要であるとなっており、現在や過去の被害者という関係性についても、第三者性、中立性を確保する必要があると考えているので、現在は、言われるような方を想定していない。
(きだ 結委員)
一例であるが、NPO法人ジェントルハートプロジェクトの小森美登里さんは、国会議員なども参加した国会内院内集会などを行っているが、これ以上子供をいじめで亡くさないという貴重な意見を持っていると思うので、普遍的な意見として、そういう方も貴重ではないかと思いお聞きした。また、ぜひご検討いただきたい。
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