第355回本会議
2021年09月21日
私は日本共産党県会議員団を代表し、第140号議案「副知事の選任の同意」について反対し、以下、その主な理由を述べます。
現在、国際社会では、1995年の第4回国連世界女性会議で強調された「あらゆる政策・立法においてジェンダー平等視点を貫き、政策決定に女性の参加を進める」ジェンダー主流化がSDGsとセットで進んでいます。また、2015年に開催された国連・婦人の地位委員会で、日本も合意した「2030年までに指導的立場の半分を女性に」という目標への取り組みが各国に求められています。
この間、男女共同参画基本法が作られるなど、日本にも一定の影響はあったものの、「女性活躍」は遅々として進まず、例えば、「指導的地位に占める女性の割合を2020年に30%程度」に上昇させる当初の目標年限について、第5次男女共同参画基本計画では、「2020年」から「2030年」に繰り延べされました。
今年3月、非営利財団・世界経済フォーラムが公表した「ジェンダーギャップ指数2021年」では、日本は156か国中120位で昨年の121位とほぼ横ばいのまま、先進国の中で最下位です。
とりわけ、「政治」の順位は156か国中147位で、昨年の144位から下がり、遅れを取っています。
兵庫県は男女いきいきプラン2025、それに基づく「第7次男女共同参画兵庫県率先行動計画」(ひょうごアクション8)でも、本庁部局長相当職 への女性登用目標が10%にとどまるなど、女性幹部登用の目標が低すぎます。
新型コロナパンデミックによる非正規の女性労働者などの生活困窮の顕在化で明らかになった日本のジェンダーギャップが注視され、その解消が今、切実に求められています。
そんな中、先の知事選挙で、ほぼすべての候補者が掲げ、斎藤知事も掲げた「女性副知事」の登用という公約は、大きな期待と共感をもって受け止められていました。
今回、女性の副知事を任命しなかったことは、各メディアが「方針転換」と報じているように明確な公約違反です。
新型コロナウイルス対策をすすめるにあたって、女性の政策決定過程への参加は不可欠であり、女性副知事の果たす役割は大きいと考えます。
よって、知事は公約を履行し、女性の副知事を登用することを求めて、討論を終わります。
ご清聴ありがとうございました。
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