健康福祉常任委員会
2020年08月19日
○(健康福祉部関係)
○(1 閉会中の継続調査事件)
「ユニバーサル社会づくりと障害者のくらし支援について」を議題とし、「ユニバーサル社会づくりの推進」、「障害者の生活基盤づくりとくらし支援の推進」及び「自殺防止対策の推進」について、ユニバーサル推進課長、障害福祉課長及びいのち対策室長の説明を聴取した。
○(きだ 結委員)
① 手話通訳士から要望が多いのは身分保障の問題である。登録型が多いと思うが、身分が不安定で収入も非常に低く、専門職であるにもかかわらず継続して仕事に就けない。行政もしっかり評価しながら、県内の手話通訳士の数、身分待遇的なことが分かればまず教えてほしい。
○ユニバーサル推進課長(中井佳奈子)
① 現在、県の手話通訳派遣センターに登録されている手話通訳者は365名いる。それ以外に、市町で手話通訳奉仕員として、障害者と手話で会話できるレベルの方が合わせて400名以上になると思う。おそらく正規職員は、手話通訳の正規という意味ではなく、看護師、介護職など正規の職を持ちながら手話通訳も行っている方と思っている。
○(きだ 結委員)
① 今の単価を引き上げるとともに雇用関係を結んで、県、自治体で正規職員として雇用するなど身分保障をしっかり進めてもらいたい。
② 就労継続支援事業所への支援についてである。もともと通販していたところもあれば、コロナの影響で対面販売は軒並み販売先がなくなり非常に苦心していると聞いている。県としては販売先の拡大についてどのように考えているか。
○ユニバーサル推進課長(中井佳奈子)
② コロナ禍では、販売促進面で補正予算を計上し、通信販売に力を入れたインターネットショップの全面リニューアル、送料の無料化、県民局単位の販売会実施などの調整を行っている。感染対策をしっかりして販売促進にも力を入れていきたい。
○(きだ 結委員)
② 地域にも広げていってほしい。また、事業者の報酬が減る場合は、支援金などで全部をカバーしてほしい。
③ 東京都千代田区では、医師の指示で3ヵ月に1度くらい、介護施設の利用者、入所者、職員に唾液のPCR検査を行う。これを障害福祉施設でも行ってほしいがどうか。
○感染症等対策室長兼疾病対策課長(山下輝夫)
③ 本来、PCR検査は、その時点でウイルスを持っているかどうかの検査で期限の根拠は何もない。ただ、社会的健康的な弱者がいる病院、保育所、老人施設など、感染防御が行き渡らない施設に関しては、何か感染の機会が認められれば、関係する全職業を幅広く行うのが県の方針である。
○(きだ 結委員)
③ ひとたびクラスターが発生すると、それが医療施設を逼迫させる状況になるから、防疫の観点で行うとのことである。障害福祉事業所、就労継続支援事業所にもそのような懸念があることを伝えておきたい。
④ 最後に、障害福祉事業所などで報酬の算定が変わり、利用実績によって報酬が異なるようになった。来年度の報酬ランクが下がれば、事業所の経営を圧迫することにもなるので、利用者の状況に左右されるのではなく、包括的な施設への報酬となるよう、県から国にぜひ進言してもらいたいが、何か把握しているか。
○ユニバーサル推進課長(中井佳奈子)
④ 県としても報酬の日額制は改めないが、例えば、精神障害の方で調子が悪い日があったり、1週間無理のような場合がある。そのような事情を踏まえた報酬単価設定になるように国に要望している。なお、コロナ関係で工賃が落ちた場合には、2月時点で国から、前年度の月額工賃でもよいとの通知が出ている。
○(3 その他)
○(きだ 結委員)
県立総合衛生学院の介護福祉士である県民から、9月から介護実習が始まり、実際に施設に行って高齢者の身体介護をするが、今の状況ではそこで感染しないか非常に心配しているとの相談があった。厚労省は学校の判断としており、学校はこのまま介護実習することになっているそうであるが、どのような実習になると把握しているか。
○高齢政策課長(坪井宏徳)
当学院においては、施設実習のうち半分は学内実習に振り替える取組を行っており、人材養成と感染対策を両立させる形で努力すると承知している。個別の生徒の懸念はあると思うので、よく相談に乗るような対応は促していきたいと考えている。
○(きだ 結委員)
個別のことであれば、学校側にもう少し柔軟に、例えば選択制にできないか、あるいは、もしものときの補償、職員であれば傷病手当などがあると思うが、学生の身分でもそのような補償ができるよう柔軟に対応してもらいたい。
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