健康福祉常任委員会
2022年09月16日
○(福祉部関係)
○(1 県の出資等に係る法人の経営状況について)
参考人として出席を求めた兵庫県社会福祉事業団の藪本理事長、羽原常務理事兼事務局長及び加藤総合リハ事業本部次長(病院・研究所担当)兼総合リハビリテーションセンター中央病院管理局長の報告を聴取した。
○(きだ 結委員)
まず、中央病院と西播磨病院の経営状況ということで、5ページぐらいから、事業も含めて書いておられるが、6ページの上のほうに、2病院の運営状況ということで、下に中央病院については新型コロナウイルス感染症陰性化後のリハビリ、患者受入にかかる空床補償を含むということで、そのあとに、先ほど22ページに経常経費補助金収益っていうことで緊急包括交付金の減額があって、1億7,000万の収入減があるとおっしゃっていたが、ちょっとその辺りをもう少し具体的に、単価もそうですが、減額があったのはちょっと大きい額なので、お聞きしたい。
○参考人(羽原好一)
今、委員おっしゃっていただいた、陰性化後の空床補償については前年度と変わらず同額である。主に減額をしたのは、例えば面会をするときのスペースをつくる際のパーテーションであるとか、あるいは、入口に温度を測るときのサーモグラフィーとか、そういうものが令和2年度にはたくさんの包括補助金としてきたけれども、そういうものが整備をされた部分が減額になっている。我々が要望をお願いをしたものについては、ほぼ、いただいているという状況であると認識している。
○(きだ 結委員)
以前の病院局とかの資料で、こちらは感染者の方は受け入れていなかったのか。
○参考人(羽原好一)
当病院では、感染者の受入をしていない。感染が終わり、すぐに帰れないと、足腰が弱ったり、呼吸が弱ったりする方のリハビリテーション、呼吸リハビリですとかそういうことをする、その役割を県から受けて実施をしているという状況である。
○(きだ結委員)
先ほどの質問の、スペースを確保するために、空床をつくらないといけなかったということなど、大きな減収もあったわけで、ぜひ国に対して、引上げというのはぜひ要望していただきたい。それから最後のほうに、この事業所の中で、例えば、クラスターがこの直近で200人を超える利用者さんと職員さんで起こったということで、前にも一度申し上げたが、この事業所の中で、なかなかこの県が今やってる定期的な検査をやってなかったっていうことで、万寿の家に行ったときにも少しお聞きをしたが、それは全く知らないっていうことであった。でも、今の状況を考えるとちょっと必要かもしれないっていうような、やりとりもあったので、さっきこういうのも利用してやっていきたいとおっしゃっていたので、ぜひそのほうに進めていただきたい。それから、5ページの下のほうに西播磨病院の事業内容であるが、新型コロナウイルス感染症下において、外出自粛の状態が長引くことによって、軽度認知症がMCIから、認知症の進行することを予防するために、このモデル事業を受託して対策強化に取り組んだと書かれてる。これも少し具体的に分かれば、中身を教えていただきたい。
○参考人(羽原好一)
これは県から受託をしているモデル事業であるが、患者の臨床データで軽度認知症では、そのもの忘れとか、あるいは日常生活には支障がないという状態の方が外出ができないということによって、認知症が進むということの対策である。患者の臨床データを取って、診療後の支援をするためには結果をデータベースにして、そして、患者さんの個別の事例検討を行い、支援の在り方であるとか、支援をするための課題を抽出するということで、多職種でそういうものを見ながら、地域の関係者とどういうネットワークができるのかと。ここはセンターなので、そういうデータを提供して、地域で生活医療機関と福祉機関が連携をするための必要なデータであるとか、そういう連携のための仕組みづくりを、県の支援モデル事業をいただいて今構築をしているところである。
○参考人(藪本訓弘)
この事業は、健康福祉部が委託したので、委託側にいた立場として申し上げると、MCIは、ちょうど真ん中であるので、認知症になる方もあればならない方もいる。なってしまうと進行はゆっくりでてくるが、なかなか治るってことは難しいので、そこをどう判断してどういう取組が大事かということは学会では言われている。結局MCIになった方を、鑑別で判断したときに、どういう取組をすれば、MCIのほうが認知症にならずに、通常の生活に戻れるかというようデータを集めるために、いろいろな地域の団体の方やお医者さんとして、こういうことしたら効果があった、こういうことはあまり効果がなかったということが積み上げられるのではないか。西播磨にはそういう協力できるような地域的な地盤もネットワークも構築されていたので、そこでどういう取組をすれば、認知症にならずに済んだとかのデータを積み上げていこうということで、2年前の予算でしたが、昨年度初めて委託をし、今ちょっと具体的に地域の方でどういう取組がいいかということを議論している。今後進めていき、我々としては、ある程度のサンプルがなければ、いい結果は出ないので、そういったことを逆に、健康増進課のほうに返すことによって、今後の認知症施策に生かして研究をしようとしている。
○(きだ 結委員)
今日の閉会中の委員会のテーマがこちらでしたので、お聞きしようと思った。地域との関わりがないと、医療機関とそのMCIの当事者とか家庭だけでも絶対できないので、どうされているのかを伺った。今とにかく、進めているというところで、またお聞きをする。
○3 閉会中の継続調査事件)
「医療確保と健康づくり」を議題とし、「生涯を通じた健康づくりの推進」及び「認知症施策の推進」について、健康増進課長の説明を聴取した。
○(きだ 結委員)
受動喫煙のところだが、特にこの12ページに小中学生向けの喫煙防止教室について、令和3年度実績、県内に156人ということでされているが、もちろん市町教育委員会独自にやっているところもあるかと思う。その世代として、たばこを吸わない世代をつくっていく点でやっぱり防煙教室ではとても大切だと思っている。残念なことにもう少し多くなればいいなと思い、推進されてると思うが、なぜこのような、実績になるのか、もし何かネックがあるんだったら、どういうところにネックがあるのかをお伺いする。また体制なんかも教えてほしい。
○健康増進課長(稲岡由美子)
喫煙防止教育ということで、実際にいろいろな保健体育のところでも実践している部分についてこういう教室を開催したところの報告をいただいているところである。健康福祉事務所のほうにも、講師等の依頼があったときには、派遣や出向いて講座の講師を務めたりというところの取組もあったりするが、昨年度については、特にコロナの影響もあって、外部講師っていうところを呼んで開催するっていうのは非常に厳しい状況でもあったと思う。必要な取組なので、教育委員会とも連携しながら、もう少し喫煙防止教室を意識をして取り組んでいただけるよう、今後、実践校が増えるようなところで働きかけを行っていく。
○(きだ 結委員)
どうしても教科の中でするのももちろん大切であるが、薬物とかいろんなところの中の本当に一部分ってなってしまうので、子供たちが受ける印象っていうのはそんな大きくないんじゃないかなと思う。こうしてしっかりと聞くというのは、非常に効果的だと思うので、ぜひ進めていただきたい。
それから22ページからの認知症対策である。まず地域連携強化事業ということで、認知症地域支援推進員の養成活動支援は、これは多分地域包括支援センターにこういう推進をしていこうということである。しかし、現場とかこの認知症の予防に携わっている方に聞くと、なかなかですと、普段はもちろん他の仕事もある中で、全てに言われているが、それがなかなかなんだっていうふうにお聞きをしている。その目標としては、その全ての、神戸市でいうと「あんすこ」っていう名前でやっているが、そういうところに置いて、二重に対応しようという目標を持っているのかお聞きしたい。
○健康増進課長(稲岡由美子)
認知症相談センターは兵庫県独自の取組ということで、全市町で相談できる体制づくりということで進めているところである。神戸市等も含めて、人の移動もあったりしますので、きちっと相談対応ができるようにということで、引き続き認知症の推進の研修会を引き続いて開催していこうと思っている。かなりの人の異動もあるということも聞いているので、新しいスタッフになった方でもきちっと相談対応ができるようにというところで、これからも支援を続けていきたい。
○(きだ 結委員)
ぜひ進めていただきたいと思う。その下の認知症の人と家族を支える地域人材の育成っていうことで、いろいろキャラバンメイトとか、オレンジ認知症サポーターですね。これ以降移されていると思うんですけども、やっぱりこれもその認知症予防教室とか、地域でやっている方にお聞きすると、やっぱりオレンジリングを三つも四つも持つぐらい受けても、なかなかその地域の方、認知症の方に、向き合えるかっていうとやっぱりそれも難しいんだっておっしゃるんですね。ですからやっぱりその認知症サポーターを養成した後に、本当にその方たちにも携わっていただけるようなフォローっていうのが相当必要なんだろうなと思う。それからちょっとこれ、じゃあどうすればいいのかってちょっとすぐに分からないんですけども、そのような実情なんかを把握されているかっていうことと、もし課題と思われるんだったらどういうふうに今からしようとされているのか、ちょっとお聞きしたいと思う。
○健康増進課長(稲岡由美子)
認知症を支えるスタッフや地域の方等にも参加していただいてキャラバンメイトの養成研修とか、いろんな研修会でも養成しているけれども、実際に研修だけ受けて、実際の対象者の方と接して、協力していただいてる方が本当にどれだけいるのかっていうこととなるとグッと少ないのではないかと思う。兵庫県では認知症カフェとかも、今41市町で、開催しているので、そういった研修を受けっ放しではなくても受けた後どういうところで、ボランティア活動等とか、あと相談の事業があるのかっていうところも併せて、紹介していきながら、少しでもその研修を受けた成果を地域でも還元していただけるような取組ということも考えていきたい。
○(きだ 結委員)
地域ケア会議で集まると、やっぱりこのことが、認知症対策がうまくいってないっていうことがやっぱり話題になるそうである。ですからそういったところもぜひ、実情も聞いていただいて、長引くこのコロナ禍の中で、確実に認知症の方とか、介護度が増えていっている中で、どうやって認知症の方を地域で支えるかっていうのは非常に大事になってくると思うので、ぜひまた実情もつかんで、対策をしていただきたいと思う。よろしくお願いする。
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