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決算委員会で質問2 イノシシ問題

2014年11月13日

 10月14日には決算特別委員会・農政環境部審査があり、いま私たちがとりくんでいる六甲山山麓市街地のイノシシ問題をとりあげました。

 神戸など市街地でのイノシシによる人身被害は近年深刻になっています。
 東灘区では区役所に連絡があった分だけでも、2012年度12件、2013年度24件、今年度は4月~8月だけですでに37件と多発しています。

 このもとで私は、▽一番の要因である餌付けを意識的にしている人はほんのごく一部でほぼ特定されているので、対策は餌付け禁止を一般的に強調するだけでなく、該当者の個々説得をすべきであること、▽岡本地域などでは夜に通行人がイノシシと遭遇することが多く非常に危険なので、夜間・休日も含め追い払いをする体制の強化、▽増えすぎているイノシシの頭数の適正管理のため、調査と、頭数の推計方法確率―などを求めました。

 さらに、県が市街地イノシシ被害問題の位置づけを抜本的に高め、1県民センター(旧県民局、地域施策に関わる県の機構)の1部署に兼務させるのではなく、本庁が統括的な役割を果たすよう強く要求しました。

 県の六甲山イノシシ被害対策の現状は、森林動物研究センターが専門的な研究や技術的な助言をし、実際の施策は神戸県民センターの神戸農林振興事務所林業課が兼務で行っています。
 しかし、西宮や芦屋でも被害が起きるなど広域化しており、阪神南県民センターでも有害個体の捕獲事業を行っています。
 また来年5月から施行される「鳥獣法」の改定に向けて中央環境審議会が出した答申では、都道府県の役割について、市街地住宅地での被害対策として、個体群管理、生息環境管理の目標設定と目標達成を主導的・主体的に実施することを求めています。つまり県は、統括的な役割が求められています。

 具体的には、▽本庁に市街地イノシシ被害対策の専任職員配置、▽各県民センターの事業の経験を全県的に普及、▽森林動物センターとの情報交換を密にし各県民センターに普及する、▽市町との連携、対策会議―などで、全県的な市街地のイノシシ被害対策の推進を求めました。
 十分な予算も確保し、例えば、中央区に一部設置されている防護柵の効果が実証されれば各地に設置できるようにすべきだと訴えました。

 しかし県当局の答弁は、「本庁は全県にまたがる問題を施策として取り組み、イノシシは地域特有の問題」と、本庁の取り組みは必要ないとの態度でした。
 一方、防護柵は「効果を検証して必要があれば、予算は国の事業の効果的な活用を検討したい」、また「法改正をふまえて、住宅地に出没するイノシシの餌付け等についてもきちっと対策しなくてはいけない」と、少しましな答弁もありました。

 私は、神戸県民センターの会合では常に神戸のイノシシ問題を訴えてきましたが、議会で取り上げたのは今回が初めてです。
 住民の世論があり、議会でも質問を重ねれば、行政は動くことが多くあります。その意味で、初回としてはまずまずのやりとりだったかなと感じています。

 そしてやはり、署名を広げるのが一番の力ですね。


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